小野本社労士事務所

　　　「妊娠してることがわかりました !!　ずっと働きたいので産前産後の休みと、それから・・・・」
　未婚のパートタイマーからの突然の申し出に社長さん、「そう、体には気をつけて・・・・」と答えるのがやっとでした。

　育児介護休業法に、パートだからという例外は（基本的に）ありません。
　パートタイマーが育児休業を請求してきたらどうすれば？　手遅れになる前に、理解と対策を!!

■　パートタイマーにも育児休業を与えなければならないのか？+-+-+-+-+-+-+-+-
〔時給の人イコール　パート〕と思っている人は多いようですね。
　　 「パートタイマーは全員女性で、既婚者が多いのですが彼女は独身です。
　　　彼女は1日８時間勤務で正社員と同じですが、正社員は年間休日が105。彼女は、土日が完全に 
   　 休みです。彼女には定型の業務だけしてもらい、責任ある仕事は任せていないので、パートタイマー
　　　 という位置づけです。」
　その会社でも、労働時間が正社員より短い人、給料が時給計算で支払われる人はパートタイマーと呼ばれていたようです。
　　 「結婚していないのに、入社してまだ1年半なのに、パートなのに・・・出産後もまた雇用しなければなら
    ないのか?　パートにも育児休業？うち程度の規模でも？」
　驚きが納まると社長さん、次々と疑問がわいてきました。

■　期間の定めがない雇用契約なら育児休業の請求を拒むことはできない+-+-+-+-
　　 「入社して間もない従業員からの『育児休業をください』に応じなければならないのはちょっと・・・」
　だったら、「入社1年未満の従業員は対象としない」と労使協定を結んでおけば除外できます。
　また、〔育児休業を取りたいという申し出があった日から1年以内に雇用関係が終了す
ることが明らかな従業員〕や、1週間に1日か2日だけ働いてもらう従業員も労使協定で除外できます。
　いずれにも該当しないこのケースでは、育児休業の請求を「だめ!」 と言ってはダメ!!　育児介護休業法違反になります。

■　小さな会社もパートタイマーも、育児介護休業の対象+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
　育児介護休業法にパートだからという例外的取り扱いはないのです。
  小さな会社だからという特別な計らいもありません。
　育児休業を申出た人を解雇することは以前から禁止されていましたが、来月6月30日からの改正で短時間勤務の申し出なども拒否できなくなります。

　育児介護休業法はややこしい。小さな会社には受け入れがたい。
　なら、せめて対象者を限定できる労使協定をキチンと結んでおくことです。
　育児休業の正しい理解は、労務の必須知識です。!!　コンテンツの <お問合せ>から、出張セミナーをご用命ください。御社に伺い、お手伝いさせていただきます。