作成日：2015/03/16
★ 入社提出書類は大丈夫？ ★
「4月からうちの会社にも大卒の社員が入社します。」
経営者の方が嬉しそうにお話しくださいました。
その4月も2週間後。
正社員を雇用するときには、入社関連の書類の提出を会社所定の期限までに
きちんと出してもらいましょう。
■ 重要ポイント ──────────────────────────
正社員を雇用するときには、入社誓約書、身元保証書、住民票記載事項証明
書を提出してもらいましょう。
■ 入社誓約書に書いておくべきこと ───────────────────
入社にあたって誓約してもらうことはどんなことでしょう。
まずは就業規則その他の会社の諸規定を順守して誠実に勤務することでしょ
う。
在職中及び退職後も秘密情報についての守秘義務を守ることも重要な誓約事
項です。
もしも故意や過失で会社に損害を与えたときは、その損害について賠償する
という内容も入れたほうがよいでしょう。
■ 誓約書の重要性 ──────────────────────────
多くの就業規則には出向の規定や懲戒の規定があると思います。
出向や懲戒については就業規則に定めていても、誓約書がないと適用すること
が困難であるといわれています。
入社のときに就業規則を守りますという誓約書があると、包括的同意があった
とされ、出向を命じたり、懲戒を適用したりすることができるのです。
合理的な内容の、出向や懲戒の規定が就業規則に定められていることと、誓約
書をもらっていることが重要です。
誓約書をもらうに当たっては、就業規則の内容について十分な説明を行うこと
も必要です。
■ 身元保証書の意味 ──────────────────────────
身元保証には、従業員としての適格性があることを保証してもらうという意味
と、従業員が会社に対し損害を発生させたときの損害を補てんしますという金銭
賠償の意味と二つがあります。
経済的に独立した者で、会社が適当と認めた者１名（業務内容によっては２
名）の身元保証人から身元保証書をとっておくべきです。
■ 身元保証の期間 ──────────────────────────
金銭賠償がある身元保証期間は、期間を定めなければ３年間効力を有します。
自動更新はできません。期間を定める場合も最長で５年です。
身元保証の期間は５年間と定めるべきでしょう。
特に必要がなければ、身元保証の更新は行わなくてもよいと思います。
■ 住民票記載事項証明 ─────────────────────────
住所確認のためには住民票ではなく、住民票記載事項証明書を提出してもらい
ます。住民票の写しは、会社側が必要としない情報（本籍や家族）なども記載
されていることがあり、差別を避け、プライバシーを保護するために取得して
はならないものです。
住民票記載事項証明は証明を受けたい本人が、住所、名前、生年月日を書いて、
役所の窓口に出し、住民基本台帳と相違ないと証明をもらう書類です。
■ 就業規則の内容についても確認を ───────────────────
誓約書の提出を求めるのに守ってもらうべき就業規則が現状に合わなくなって
いる・・・そんなことのないようにお気を付けください。
