お知らせ
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作成日:2016/11/14
★★ 生産性の向上で助成金が増額に ★★




 厚生労働省の雇用関係の助成金は、従業員の雇用の安定をはかったり計画的な
教育研修を行うと受給できるものが多くあります。

 このたび、生産性をあげた企業には助成金を割増し支給するという改正があり
ました。
 長時間労働を抑制することが政策課題となっている中、助成金の増額という形
で生産性を上げる取組みが評価されることになりました。


■ 重要ポイント ─────────────────────────

 平成28年第2次補正予算により、「キャリアアップ助成金」などの助成金で生
産性を向上させると助成額が割増されることになりました。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/280921.pdf


■ 労働生産性で日本は21位 ───────────────────────

 OECD加盟国の労働時間1時間当たりの労働生産性の国際比較のデータによると、
日本は2014年21位です。もっとも労働生産性が高い国はルクセンブルグ、2位
はノルウェーです。10位のイタリア、15位のスペインのまだその下の21位が日
本です。

 少し前のデータを見ても日本は20位前後で推移しています。


■ 生産性が低い長時間労働 ───────────────────────

 労働時間を国際的にみてみると、週50時間以上働く男性が日本では4割近く、
女性が2割くらい、平均で3割を超えています。アメリカで1割、カナダ5%以下
等で、日本の長時間労働はダントツです。


■ 遅く仕事をはじめていつまでも働いている ───────────────

 8時より前に仕事を始める人はドイツ46.7%、イギリス20.6%なのに対し日本
は7.0%です。

 また17時より前に仕事を終える人はドイツ51.1%、イギリス36.7%なのに対し
て日本はわずか3.7%という数字があります。

 早く仕事をはじめて、生産性の高い仕事をし、ドイツの労働者の半数以上は17
時より前に仕事を終えているようです。


■ 政策課題 ─────────────────────────

 人口減少、労働力人口の減少は効率的な働き方を求めています。 

 長時間労働が抑制され、17時前に仕事が終わる社会が実現すれば、女性ももっ
と働きやすくなるでしょう。

 このようなことを背景に、助成金も生産性の向上支援に動きだしたのでしょう。


■ 生産性向上のはかり方 ────────────────────────

 助成金の割増を受けるための生産性は、次のように計算します。

 営業利益、人件費、減価償却費、動産・不動産賃貸料、租税公課の合計を出し
ます。その合計額を雇用保険の被保険者数で割って生産性とします。

 助成金の申請を行う直近の会計年度における生産性がその3年前に比べて6%以
上伸びている場合に生産性が向上したと判断されます。


■ キャリアアップ助成金はどう増額されるのか ─────────────

 キャリアアップ助成金の処遇改善コースで、生産性要件が加味されます。

 有期契約労働者の基本給の賃金規定等を3%以上増額改定し、助成額の加算を
受ける場合に、生産性要件を満たしていると18,000円が加算されます。


■ 生産性について意識を ───────────────────────

 生産性要件算定シートを使って、まずは生産性をチェックされてはいかがでし
ょう。
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社労士法人アイビーウィル
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