「個人から会社組織となり、今度は退職金も考えようと思う」
そんな会社にお勧めの助成金があります。退職金制度を新たに導入するなら10
万円がもらえます。詳細は・・・
■ 重要ポイント ─────────────────────────
従業員が辞めないような制度を新しく作ると10万円、それで従業員の定着が図れる
と60万円という助成金が平成28年4月1日からできています。
■ 職場定着支援助成金 ─────────────────────────
助成金の名前は職場定着支援助成金といいます。
従業員が辞めないような(離職率が下がるような)仕組みを作ったことに対し
て10万円、実際にそのために離職率が下がると60万円が支給されます。
■ どのような仕組みが評価されるのか ──────────────────
どのようなことをすれば離職率が下がるか・・・
助成金がもらえるのは以下の4つのことをした場合です。
(1) 評価・処遇制度を導入する
(2) 研修制度を導入する
(3) 健康づくり制度を導入する
(4) メンター制度を導入する
それぞれ1つの制度につき10万円です。合わせて受給もできます。
(1)の評価・処遇制度に退職金制度も入ります。
■ 評価・処遇制度の詳細 ────────────────────────
業績評価や能力評価制度を導入することはもちろん助成金の対象ですが、その
ほか以下も処遇を改善したことになります。
・ 昇進・昇格基準を明確にした
・ 賃金表をつくった、退職金制度、賞与制度をつくった
・ 通勤手当、住居手当、家族手当、役職手当、資格手当などの手当てを
つくった
退職金がなかった会社が新たに退職金制度をつくると処遇制度が整ったことに
なり、10万円がもらえるのです。
■ 退職金制度導入の注意点 ───────────────────────
退職金制度は、在職年数等に応じて支給される退職金を積み立てるための制度
であって、積立金や掛金等の費用を全額事業主が負担するものである必要があり
ます。(事業主が拠出する掛金に上乗せして従業員が掛金を拠出する場合を除く)。
■ 制度導入前には計画書を提出すること ─────────────────
せっかく退職金制度を新たに作っても、事前に「職場定着支援助成金(雇用管
理制度助成)雇用管理制度整備計画書」を労働局長あて提出しておかなければ
助成金はもらえません。
■ 離職率が下がると60万円 ───────────────────────
離職率は従業員数によりポイントの計算方法が定められています。
退職金制度をつくったのだから、辞めないで働き続けてほしい、勤続年数が増
えるとそれなりの退職金額になることをきちんと従業員に説明すれば、離職率
の低下につながることも大いに期待できます。
退職金制度を新たに作って10万円、離職率が下がればさらに60万円、あわせて
70万円の可能性が高いと思われます。
こんな助成金、タイミングよく積極的に活用したいですね。
(この内容は厚労省の助成金のパンフレットを基にして書きました。)